※この記事は2017年に書かれたものです。
娘、1か月になりました♪
心疾患のため、産まれてすぐに約1か月、NICU→小児科に入院していました。
娘は産まれる前に先天性心疾患の「ファロー四徴症」と診断されていて、必要があれば産まれてすぐ手術になると言われていましたが、娘の場合産まれてすぐの手術はせず退院しました。今は自宅に帰ってきて過ごしています。
娘の先天性心疾患・ファロー四徴症という病気について
病名は胎児診断で「ファロー四徴症 肺動脈閉鎖 主要体肺側副血行」と診断されました。
ファロー四徴症とは先天性の心疾患で、
①心室中隔欠損
②大動脈騎乗
③肺動脈狭窄または閉鎖
④右室肥大(娘の場合右室肥大はありませんでした)
という4つの特徴のあるチアノーゼ性心疾患です。
心臓から肺に向かう血管が狭いか閉鎖してしまっていて、大動脈が右室・左室両方にまたがっているため、本来肺に流れる酸素の少ない血も大動脈から全身にまわってしまうのです。
娘の場合、肺動脈がなく(肺動脈閉鎖)、代わりに大動脈から肺に向かう結構太い血管(主要体肺側副血行)が通っています。要は肺動脈はないけど、オリジナルの肺循環を持っているということです。
胎児診断ではこのオリジナルの肺循環が本当に主要体肺側副血行(肺動脈の代わりに肺循環の役割を果たすもの)なのか、動脈管(胎児特有の血管で生後閉じてしまうもの)なのかわからないとのことでした。もし動脈管だったら生後自然に閉じてしまうので、肺循環を維持するための手術をすると言われていました。
その判断をするため、娘は1週間NICUに入院となりましたが、経過観察の結果「主要体肺側副血行」という診断だったのでNICUを卒業することになりました。そして小児科でさらに1週間経過観察のため入院となりました。
母児同室の小児科入院と血液検査の結果
NICUでの入院のときは授乳の度に面会に行かなくては会えませんでしたが、小児科では念願の母児同室入院でした!
小児科の入院では、NICUでしていた動脈管を開存するための点滴をやめて、その様子を見るとのことでした。1週間後に血液検査をパスすれば退院の予定でした。
念願の母児同室だったけど、出産で大量出血からのひどい貧血。娘は体も小さくおっぱい吸うのが苦手なので直母練習&搾乳&哺乳瓶消毒のトリプルコンボで疲労困憊でした(笑)
小児科は大部屋だったので、赤ちゃん置いてトイレいくのもシャワーいくのも買い出し行くのも自由にならなくて、ほんとにほんとに大変だった。。。
そして1週間後の血液検査の結果、BNPという心臓の負担を表す値が基準値の10倍以上(!)あり「心不全」との診断で退院は延期になってしましました。
BNPとかよくわからないけど、「心不全」と聞いて大ショックを受けました・・・
血液検査のBNP値は、心臓の負担を表す値で、高ければ心不全の状態ということになります。心不全とは、全身に血液を十分に送れていない状態をいいます。逆にチアノーゼとは、肺循環が減ってしまい、酸素の値が減ってしまう状態をいいます。
娘の場合、BNPの基準値が200のところ、2400ありました(!)。。。
先生の話によると、娘の肺循環は大動脈から出る主要体肺側副血行なので、通常の肺動脈のように弁で肺循環をコントロールすることができず、肺への血液が多くなって全身に送る血液が減ってしまい、心不全の状態になってしまっているとのことでした。
赤ちゃんの心不全は、心不全になったからといっていきなりどうなるとかではなく、心不全状態が続けばお薬などで対処するそうです。。。
心不全の症状にまったく気づかなかった
心疾患での入院時、心不全の症状について説明を受けていましたが、娘の心不全の状態に全く気付くことができませんでした。
それが一番ショックでした。。
入院時に心不全の症状と説明された「息がゼイゼイしている」「頭によく汗をかく」とかいうことはありませんでしたし、ミルクもちゃんと飲めているようでした。
今思うと、おしっこの回数が少なかったり、顔がむくんでいたり、ミルクを飲むのに時間がかかっていたのが心不全の症状だったのかなと思います。特に顔のむくみは、お薬を飲み始めてからとは全然違いました。それからは呼吸の状態や手足の冷たさ、ミルクの飲みっぷり、顔のむくみなど注意して見るようになりました。
小児科入院2週間目からお薬を飲み始めた
退院が延期になってしまってから、お薬を飲み始めました。内服薬で様子を見て、改善できなければシャント手術をする、ということになりました。
内服薬は、肺にたまった血液を排出できるよう、利尿作用のある薬を始めました。母乳でお薬を溶いて、スポイトで娘ちゃんののどにぴゅっと入れて飲ませるのですが、泣いて泣いて、たまにむせるので最初はほんとに精神すり減りました・・・。(笑)
お薬を飲み始めてからは、2日で200g近くも体重が減って、顔のむくみもとれて少しげっそりしたように見えてきたので、私の方がビビってしまいました。新生児の200gって大きいですからね!!!
(お薬始まる前)
(お薬始めた後)
こんなに違います泣
しかし先生によると本人は心臓がかなり楽になっているはずだ、とのことでした。利尿剤を使うことによって心臓と肺の負担が減り、ミルクもたくさん飲めるようになるともいわれました。
BNP値と退院まで
お薬をのんでから2790gから2500台まで落ちてしまいましたが、徐々に20g、30gと体重が増えていきました。平均60mlだった哺乳量も毎回80mlほど飲めるようになり、目に見えて元気になっていきました。
基準値のBNP値、200台になるまでにはお薬をはじめて2週間かかりましたが、無事手術になることなく退院することができました。
- ミルクをちゃんと飲めているか
- 呼吸がハァハァと上がった状態が続いていないか
- 手足が冷たくなってないか
- おしっこがちゃんと出ているか
- 顔がむくんでいないか
など、お家で過ごしていても、心不全の症状について注意して見ています。今もお家で内服薬を飲ませています。
娘のこれからの予定
現在1か月!あと2週間で2か月です!体重も産まれたときは2472gでしたが、3400gほどになりました^^相変わらずちっちゃいけどマイペースに成長してます。
2か月になった9月の末に、カテーテル検査で入院をして方針を決定するみたいです。予定としては10月に枝分かれしている肺動脈(主要体肺側副血行)を統合する手術をして、1~2歳で根治のラステリ手術をするみたいです。
これからもまだまだお薬とか手術とかもあるけど、頑張ろうね~!
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